デスディアボロス.4T.Mr' 1D & アビスディアボロス.5.F' 1S
■パーツ構成-概要
◯レイヤー:デスディアボロス 1D
◯ディスク:4T
◯ドライバー:Mr'(マージダッシュ)
◯レイヤー:アビスディアボロス 1S
◯ディスク:5
■パーツ構成-詳細
◯スパーキングチップ:ディアボロス
…性能:メタル搭載、かつ左右両回転対応のスパーキングチップ。
…デザイン:横向きの龍のデザイン。初代ディアボロスを踏襲したものと思われる。中央の六芒星が造形されている部分がメタル製。なお、左右回転切替に連動して、チップのデザインが変化する仕様(写真は、デス~付属のもののみ掲載。こちらの方がオリジナルカラーと思われる、かつ私の好みでもあるため)。
<右回転モード>
<左回転モード>
…重量:量ってみたところ、
ディアボロスチップが4.0g。
一般的なスパーキングチップ(代表:ファブニルチップ)が、3.1gなので、メタル搭載によって約0.9g重いことになる。
同じくメタル搭載のルシファーチップは、メタル部分が大きいため、5.5gと、ディアボロスより更に1.5g重い。ガチカスタムを考えるのなら、右回転にはルシファー、左回転にはディアボロス、ということになる。
◯リング:デス
…デザイン:超王版「ベノム(ベース)」といった雰囲気。
…性能:右回転専用リング。ギミックは無い。触れ込みは、上段刃(黒・赤・金)でアッパー攻撃、下段刃(クリアパープル)で連打攻撃、というもの。
◯シャーシ:1D
…概要:内重心かつロックが固い、ディフェンスタイプの両回転対応シングルシャーシ。1番目のディフェンスタイプ(Defence)のシャーシだから、1D。再録パーツであり、初出はランダムブースターvol.20のレア、カースサタンに付属していたもの。
…性能:重心については正直よくわからないが、ロックはかなり固い。デスディアボロスについて言えば、ドライバーがダッシュドライバーということもあり、組み上げるときにドライバーが回せないんじゃないかと思うほどに固い。ちなみに、ロックの山の数は4つ。なお、固いのはロックだけでなく、「リングとの固定」も、とても固い。現在(ランダムブースターvol.21発売時点)出ているシャーシ(シングル・ダブルの両方)の中で、ダントツで1位の固さ。と言っても、「カスタムしづらい(リングとシャーシの分離が大変)」というデメリットしかない(私見)ため、できれば改善してほしいところ。
◯ディスク:4(フォー)
…概要:再録パーツ。特にコメント無。
◯フレーム:T(ターン)
…概要:再録パーツ。色味がいい。
◯ドライバー:Mr'(マージダッシュ)
…概要:再録パーツ。色味がとてもいい。
◯リング:アビス
…デザイン:超王版「イレイズ(ベース)」といった雰囲気。ちなみに、「アビス」ってどういう意味だろうと思い、調べたところ、「深淵(abyss)」だそう。余談だが、そういえば「イレイズ」も意味を知らないなぁと思い、調べたところ、「消す(erease)」のようである。
…性能:左回転専用リング。ギミックは無い。触れ込みは、上段刃(白・赤・金)でスマッシュ攻撃、下段刃(クリアパープル)で連打攻撃、というもの。
…その他:クリアパープルのパーツは、「デス」リングと共通のもの。回転方向が違うのに、被接触部分で共通のパーツを使用し、かつデザインに破綻をきたしていないというのは、よく出来ているなぁと感心させられる。
◯シャーシ:1S
…概要:外重心のスタミナタイプの両回転対応シングルシャーシ。再録パーツであり、初出はグライドラグナルクに付属していたもの。1番目のスタミナタイプ(Stamina)だから、1S。
…性能:重心についてはよくわからないが、ロックは1Dほど固くない(とはいっても、1Dが固すぎるのであって、アビスディアボロスについて言えば、ドライバーがダッシュドライバーということもあり、十分に固いと感じる)。(1Sについてのコメントに書くのもおかしな話だが、)そう思うと、1Dは明確に「ディフェンス」タイプらしい性能を持ったパーツとして、珍しいのではないかと思う。過去のパーツを思い返すと、ディフェンスタイプといえば、性能を定義しづらい(「守る」、とはどういう性能か)ものが多かった印象。それは仕方ないことで、例えば「バーストされづらい」と「アタックタイプではない」を両立させようとすると、「バーストされないスタミナタイプ」のような、「ゲームバランスを破壊」する存在が生まれてしまう(と思われる)。そのため、「バーストしづらい」を特徴とするパーツは、アタックタイプであることが多かった(例:ダッシュドライバー)。あるいは、「オーバーされづらい」を特徴とするディフェンスタイプのパーツとして、ドライバーに着目すると、軸先が「球形(半球形)」のものが多いが、その形状によりスタジアムとの摩擦を増した結果アタックタイプのように暴れまわるか、スタミナタイプと区別しづらいほど持久性能が高いか、そのどちらかになってしまったパーツが多いと思われる。そのような状況にあって、「バーストされづらい」というディフェンスタイプとして「わかりやすい」特徴を、「ロックが固い」という実際の性能として実装したパーツである1Dシャーシは、驚きを感じさせるパーツであった(私見)。
◯ディスク:5(ファイブ)
…概要:再録パーツ。特にコメント無。
…概要:再録パーツ。特にコメント無。
■ベノム&イレイズディアボロスとの比較(主にデザインの面)
…レイヤーのデザイン・コンセプト共に非常によく似ているので、比較してみた。
…所感:もし私に前提となる知識が無ければ、「右のベイ(ベノムディアボロス)が次世代機」と思ってしまうのではないか。そう思わせるほど、ベノムディアボロスのデザインは、力強さに満ちた、完成されたものだと改めて感じた。
…性能(=重量):量ってみたところ、
ベノムディアボロスが24.1g。
デスディアボロスが25.5gで、本当の次世代機に軍配。
…性能=重量:
イレイズディアボロスが24.3g。
アビスディアボロスが25.1gで、こちらも次世代機に軍配。
■回っているところ
<デスディアボロス>
<アビスディアボロス(本来付属のチップ)>
<アビスディアボロス(デス~付属のチップ)>
■総評
◯新規パーツが少ないのは寂しい
…今回の新規パーツは、チップとリングのみ。ランダムブースターのレア枠なので仕方ないとも思うが、前シリーズであれほど力の入っていたディアボロスの最新機種としては、やはり寂しいのが正直なところ。
◯新規ギミックがないのも寂しい
…ディアボロスといえば、初代は分身、2代目はリバーシブル、という、強烈な個性を持ったギミックが印象的だったため、今回それがないのは、やはり寂しい。
◯そうは言っても超王でも両回転切替できるのはやはりエモ
…「両回転切替レイヤー」が超王仕様でリメイクされたのは、手元で実際にいじってみると、当時(わずか1年前のことなのに)の驚きや感動が甦る思いがした。
以上、デスディアボロス.4T.Mr' 1D & アビスディアボロス.5.F' 1Sのレビューでした。
販売形態等の理由から、色々寂しいと感じることはありますが、「手に入れられて良かったなぁ」と思えるベイでした。
レイジロンギヌス.Ds' 3A
■パーツ構成-概要
◯レイヤー:レイジロンギヌス3A
◯ドライバー:Ds'(デストロイダッシュ)
■パーツ構成-詳細
◯スパーキングチップ:ロンギヌス
…デザイン:中央に大きな龍を配置(歴代ロンギヌスの中では、ブラッディロンギヌスに似ている)。だけかと思いきや、実は龍の角やたてがみに見える部分も小さい龍の頭4つで構成されているので、このチップだけで龍が計5頭(龍の単位って頭[とう]でよいのだろうか)いることになる。そこまで無理をして龍を詰め込んだのも、歴代ロンギヌスが代を経る毎にその龍の数を増やしてきた(ロスト2→ナイトメア4→ブラッディ5→ツヴァイ6→レイジ7。ただし、ツヴァイのみディスクの龍もカウント、他はレイヤーのみでカウント)ため。個人的にはあまり重要と思わないが、制作者のこだわりというか執念を感じる。
…性能:一言で言えば、「左回転版ヴァルキリー」。ヴァルキリー同様、ロックの「数」が減る代わりに、ロックの「固さ」が増すという調整。
◯リング:レイジ
…デザイン:最も特徴的なのは、外周に配置された2頭のメタル龍。レイヤーにメタル龍を搭載するのは歴代ロンギヌスのDNAとも言える要素だが、中でも先代=ツヴァイロンギヌスによく似ている。リング単体で見ると、ツヴァイよりメタル龍が短くなって可愛くなった印象。
…性能:上述のメタル龍がレイヤーに重さを与えて、攻撃力を増す。だが、基本的にリング単体ではなく、後述する3Aシャーシとセットでの運用を前提としている印象(私見)。なので、詳しくは3Aシャーシの項目に記載する。
◯シャーシ:3A
…概要:左回転専用ダブルシャーシ。3番目のアタックタイプだから、3A。直径が大きく、かつ外周の被接触部分にもメタルが配置されている。
…性能:シャーシ単体での性能は何とも言いがたい(正直なところよくわからない)。レイジリングと組み合わせたとき、巨大なアッパー刃を構成するよう設計されており(ほぼレイジリング専用シャーシといった印象。他のダブルシャーシもそうだが)、リング一体となった巨大なレイヤーの攻撃力が一番の持ち味。
↑レイジリングのメタル龍の先端に、3Aシャーシのアッパー形状のメタル刃が配置。「3Aの先端のアッパー刃」~「レイジのメタル龍」~「メタル龍後方のアッパー刃」で構成される、巨大なアッパー刃となる。
◯ドライバー:Ds'(デストロイダッシュ)
…概要・性能:ギザギザフラット軸の周りにフリー回転ガードパーツが配置された、アタックタイプのドライバー。ほどよく暴れ、そこそこ持久力もある。ロックのバネが固くなった「ダッシュ」ドライバーであるが、今回が初出ではない、再録パーツ。
…デザイン:色味はかなり好み(私見)。
■回っているところ
■歴代ロンギヌスとの比較(主に重量比較)
◯4世代目=ツヴァイロンギヌスと
ツヴァイベースが15.8g。
レイジリングが14.5g。
メタル龍の大きさから、ツヴァイベースの方がもっと重いと思っていたが、実際は1.3gしか違わなかったのには驚いた(レイジリングって意外と重い)。その結果、レイヤー+ディスクで重量を比較すると、
ツヴァイロンギヌス.Dr 滅が53.4g。
レイジロンギヌス 3Aが61.5g。
ドライバーを抜いた部分の重量でレイジロンギヌスが圧倒的に重い。これは、「GTシリーズにおけるウエイト+ディスク」より、「超王シリーズにおけるダブルシャーシ」の方が重い、ということも示している良い例であるように思える。
◯2世代目=ナイトメアロンギヌスと
ナイトメアロンギヌスレイヤー(ドライバーを除く部分)が36.9g。超王シリーズの元祖とも言うべきこの「ディスク一体型レイヤー」だが、レイジロンギヌスレイヤーの重量はその2倍に迫っている。ベイブレードバーストのインフレを象徴しているように思われる。余談だが、私はこのナイトメアロンギヌスレイヤーの見た目のカッコよさは、全ベイブレード中で今でも1番だと思う。
■総評
◯重くて強い
実際の重量もそうだが、対戦させたときの、攻撃の一撃ずつが非常に重くて強力。
◯それでも超王はバーストしない
それほどに強力な攻撃でも、超王シリーズのベイがバーストするところは今のところ見られていない(グライドラグナルクを除く)。レイジロンギヌス自体の強さもさることながら、超王シリーズ全体について、「耐バースト性能」のインフレを強く感じさせるベイ。ベイの性能向上を望みつつも、その結果、「バースト」というシリーズの「核」が失われるのだとしたら、それはとても寂しいなと思ってしまう部分もある。来年度の新シリーズはあるのか(あってほしいが)、あるとすればどんなシリーズになるのか、「性能の強化」と「バーストの復活」を両立できるのか、を考えてしまう。
以上、レイジロンギヌス.Ds' 3Aのレビューでした。超王シリーズが、ベイブレードバーストを変えてしまったとしても、私はベイブレードバーストが好きです。ですがやはり、「バーストするベイブレード」に戻って来て欲しいなとも思うのです。だから私は、グライドラグナルクが大好きです。レイジロンギヌスのことも、引き立ててくれますから。
ブレイブヴァルキリー.Ev' 2A
■はじめに
前回、インペリアルドラゴンで更新して以降、ブログの更新を行っていませんでしたが、ベイブレードバーストの新製品は追いかけ続けていました。当然、超王(スパーキング)レイヤーシリーズも入手し、スタート時の3機種(スーパーハイペリオン、キングヘリオス、グライドラグナルク)についても記事に着手していましたが、満足いくものが書けず、書きかけのまま放置していました。今になって(ランダムブースターvol.21入手時点)、書けなかった理由がわかり、同時に、「書きたいものを、書きたいときに、書きたいように書く、だけでよい」と思えるようになりました。なので、タイミングはちぐはぐですが、しれっとブレイブヴァルキリーから、私の超王ベイレビューを始めます。
■パーツ構成-概要
◯レイヤー:ブレイブヴァルキリー2A
◯ドライバー:Ev'(エボリューションダッシュ)(※私の使用により覚醒済。ヨゴレててごめんなさい)
■パーツ構成-詳細
◯スパーキングチップ:ヴァルキリー
…デザイン:ゴッドヴァルキリー(私は未所持)から続く、ヴァルキリーの正面顔。今回、左頬にワンポイント(使用ブレーダー=蒼井バルトの左頬のマークと同じ模様。余談だが、あのマークはタトゥーなのか何なのか、気になる。。。)が入っている。もう少し中心から離れていた方が良い気がするが、(私のヴァルキリーの)個体差の問題なのかも。
…チップコア:レッド。ブルーのヴァルキリーチップに非常によく似合っている。
…性能:ロックの「数」が減る(ドライバー保持部分の爪の「弧」が短い)代わりに、「固さ」が増す(ドライバー保持部分の爪の「厚み」が厚い、もしくは保持部分の「全高」が低い。いずれにしても肉眼では識別できなかった。。。)よう、形状が調整されている。前シリーズ=「GT」でのヴァルキリーチップの性能を(超王仕様に合わせた上で)踏襲したものと思われる。「固さ」については、正直なところよくわからない(私の体感では)が、「数」については、実際に2Sシャーシ(ミラージュファブニル付属)等で試すと、4ロック→3ロックに変化するのがわかり、「よく出来ているなぁ」と感心する。
◯リング:ブレイブ
…デザイン:ヴァルキリー伝統の3枚刃かつアッパー刃。3枚の刃の間は、イエローのラバーパーツで構成。ブルーとイエロー、そしてステッカーのレッドの配色が、「カ、カッコイイ。。。」と思わせる。
…性能:イエローのラバーパーツは、(デザイン的なカッコ良さに留まらず)攻撃性能に寄与する、しかも2つの性能(側面)を持つ、という触れ込み。1つ目は、ラバーの摩擦で相手のレイヤーを捉える(≒ジャッジメントジョーカー)能力。2つ目は、3枚の刃の根元のラバーの弾力により、3枚刃それぞれが独立して可動するバウンド刃になる、というもの。
…実際のところ:上記の性能は、あくまで「触れ込み」レベルと思われる。ラバーが硬い(仕様)ため、ジャッジメントほど摩擦は大きくなく、またバウンドと言えるほど可動もしない。
◯シャーシ:2A
…概要:右回転専用ダブルシャーシ。2番目のアタック(Attack)タイプのシャーシだから、2A。
…性能:3枚の刃がラバー製で、相手のレイヤーを捉える。こちらはブレイブリングより柔らかいラバーのため、触れ込み通りの性能を発揮する気がする(相手に当たれば。位置がリングより低いため、相手に確実に接触できるかは運or技術次第)。また、ロックの山は、固そうな(高そうな)山が2個。前シリーズ「GT」でのヴァルキリーチップのロックの山と非常に良く似ている。
◯ドライバー:Ev'(エボリューションダッシュ)
…概要:「背の高いヴァリアブル」ことエボリューションが、ロックのバネが固くなるダッシュ化して再録。
…性能:私のものはすでに覚醒済(元々あった粒状のモールドがすり減って消滅。あとヨゴレが付着)。覚醒前後で動きは大きく変わるが、「覚醒ありき」のパーツ(私見)と思われるため、敢えて覚醒前の性能には触れない。覚醒後は、極太のラバーフラット軸となり、スタジアムを暴れまわる。また、比較的背の高いドライバーでもあるため、前述した2Aシャーシのラバー刃を相手レイヤーに当てにいくのにも一役買っていそう。
■回っているところ
…レッドを中心に、イエローとブルーが層のように重なり、とても美しい。
■補足
◯説明書には書いてないけれど:モードチェンジ
…リングのブレイブは3枚刃(奇数)、シャーシの2Aも3枚刃(奇数)。ということで、組み付ける向きによって、レイヤー完成時の形状が変化する。超王シリーズ特有のモードチェンジが、このレイヤーでも行える。
これがデフォルトの組み付け方。ブレイブリングの3枚刃と2Aシャーシの3枚刃の位置が一致した形状。
こちらがリングとシャーシを180°反転して組み付けた状態。リングの3枚刃の間から、シャーシの3枚刃が覗いている形状。
…性能:机上論的には、デフォルトの方が一撃の威力が高く、モードチェンジの方が細かく連打を与える、とでも言うのだろう。一方で、モードチェンジの方はリングのラバー部分よりシャーシのラバー刃がせり出ているため、リングのラバー性能の一部を潰してしまっているようにも思える。
…実際に使ってみて:そこまで大きな性能の差は見受けられなかった。
…見た目:デフォルトの方が好み(私見)。モードチェンジの方は、丸くでっぷりとしてしまう印象。
■総評
◯カッコイイ:配色と形状が男の子心をくすぐり尽くし、問答無用にカッコイイと思わせる(私見)。
◯ロマン:リングとシャーシにそれぞれ大量のラバーを搭載。「アタックタイプならやっぱり相手をバーストさせて勝ちたい」という願望に、アタックタイプの元祖であるヴァルキリーでそれを実現させる、というところに、大きなロマンがある。実際のところは、バーストフィニッシュはほぼ起きず(超王シリーズになってバーストが本当に貴重な現象になった。ただし、グライドラグナルクを除く)オーバーやスピン(覚醒エボリューションの謎の粘り)での勝ち方が多いものの、やはり「理想的な勝ち方をできるポテンシャルを秘めている」というロマンは、機体への愛着を増してくれる。
以上、「ブレイブヴァルキリー.Ev' 2A」のレビューでした。
今回も、寝るときに枕元に置いておきたくなる、愛すべきベイでした。
インペリアルドラゴン.Ig'
~はじめに~
この記事を含む、本ブログの文章構成等について、了承いただきたい事項があります。
下記記事内、「~はじめに~」の記載を予めご了承の上、この記事をお読みいただけますと幸いです。
https://omochadaisuki.hateblo.jp/entry/2019/12/28/141016
以下、本題。
GTシリーズ主人公機「ドラゴン」が、同一シリーズ内で進化した後継機。
まず驚くのは、価格。ブースターでベイ1個の価格としては異例の、定価2,800円(税別)。参考として、GTトリプルブースターセットが定価3,200円(税別)。当然、ベイ1個とは言え、ただのベイではない。価格に見合った(と私自身は思っている)機能として、「新・電動ドライバー」だけでなく、「覚醒機構搭載レイヤー」の2大インパクトを備えた革新的な機体となっている。
■歴代「ドラゴン」シリーズと
左から、「インペリアルドラゴン.Ig'」(後継機)、「エースドラゴン.St.Ch.斬」(前世代機)。一目見てどちらが後継機かわかるパワーアップ感。
■パーツ構成
<GTチップ:ドラゴン>
前世代機エースドラゴンに付属のGTチップと完全同名パーツ。名前は同じだが、見た目と性能が異なっている。
見た目について。左がインペリアル版、右がエース版。インペリアル版の方が、より洗練された印象。
性能について。ロックの山が異なる。写真奥のエース版は、標準的な高さ(固さ)のロックが4つ。手前のインペリアル版は、高い(固い)ロックが3つ。
インペリアル版が約3g。
エース版が3g弱。
<ベース:インペリアル>
レイヤー初の「覚醒」機構搭載ベース(写真は覚醒前の初期状態)。かつ、2つ目の「ウエイト一体型」ベースでもある(1つ目=ロードベース)。
「覚醒」機構について。
初期状態を含め、3段階の形態がある。
第一形態(初期状態)。中段刃(金色)が固定された状態(ということは、この後の形態で可動することになる…)。
第二形態。中段刃の後方部が衝撃によって後退し、前方の中段刃にもともとしこまれていたバウンド刃が可動できるようになった状態(つまり、第一形態とは、このバウンド刃ギミックを殺している状態)。
写真中、「◯」の部分が、バウンド刃の可動のためのスペース。
ここから、
このくらい動く。なお、バウンド刃になると攻撃力が上がるのか、については、謎である(どちらかと言うと、衝撃吸収による防御力向上の方がイメージしやすい)。が、バウンドギミックを手で「バチン、バチン」といじるだけで楽しい、そんな形態でもある。
第三形態(最終形態)。後方の中段刃が、第二形態より更に後退することで、後方中段刃の更に後方、反対側のバウンド刃を固定するまで押し込んだ状態(つまり、この第三形態は、第二形態で開放されたバウンドギミックを再び殺した形態といえる。贅沢…)。それに伴って、下段にもともとしこまれていたラバー刃が露出し、全形態中で攻撃力が最大になる、とされている。なお、GTシリーズの攻撃ラバー刃にセットで搭載されていた、バーストストッパーはない。
写真中、第二形態の「◯」の位置にあったバウンド刃(前方の中段刃)の先端が、第三形態の「◯」の位置まで押し込まれ、固定される。
第三形態を真上から見たところ。全体的なシルエットが、円形に近づいている。
第一形態、真上(再掲)。第三形態に比べると、より楕円に近い 。
「覚醒」機構搭載のために、使用されているパーツ数が多く、また分厚い。併せて、ウエイト一体型であることからも、かなり重くなっている。27g弱。
比較のため、前世代機のベース(エース)+ウエイト(斬)での重量が、17g台中盤。
GTチップを含めたレイヤー全体の重量が30g弱。
裏面。ベース自体にロックを緩くする調整がなされている。アタックタイプのベースとしては異例に思えるけれど、重量を考えると、妥当な調整。
<ドライバー:Ig'(イグニッションダッシュ)>
レガリアジェネシスのハイブリッドドライバーに続く、2つ目の電動ドライバー。基本的な構造はハイブリッドと共通(ディスク一体型、電源スイッチ、左右回転切替スイッチ)だが、下記の差分がある。
◯ディスク(に相当する)部分の形状
◯軸先の形状
ハイブリッドがボール形状だったのに対し、イグニッションダッシュはアタックタイプらしいセミフラット形状。
◯動き(電動軸の発動パターン)
ハイブリッド同様、シュートの強さに応じて、3パターンの動きをするが、違いは回転の方向。ハイブリッドが一方向(シュート前に左右切替スイッチで決めた回転方向)の動きだったのに対し、イグニッションダッシュは1シュート中に左右両方向の動きをする(一方向だけのパターンもある)。この動きのメリットは、ほぼ必ず相手にぶつかれること。アタックタイプのドライバーにありがちな、「シュート直後の最も回転力が強いときに、外周を回るばかりで中央付近の相手にぶつかれない(回転力が弱まってようやくぶつかれる)」という欠点を克服している。回転方向が切り替わる際、外周から中央付近に移動するため。
以下、実際に計測した結果。なお、結果の見方は、
シュートの強さ…[開始タイミング:シュート後●秒経過]~[終了タイミング:シュート後●秒経過]:回転方向(左右)
また、回転方向は右(左右切替スイッチがR)での測定のため、逆の場合は左右が逆になる(と思われるが、Lでは計測していないため、違っていたらごめんなさい)。
・強シュート…2秒~10秒:左、10秒~32秒:右
・中シュート…2秒~30秒:右→左→右→左→右→左(交互に繰返し)
・弱シュート…2秒~8秒:右、23秒~32秒:右
なお、シュートの強さは、具体的な数値等で定義したものではなく、感覚に基づく。結果として発動時間が明確に異なることから、帰納法的に後付けで定義した(「これは、強シュートだったんだな」と)。
◯ロックの固さ(ダッシュドライバーである)
ハイブリッドとの大きな違いのひとつ。なぜ「いきなりダッシュドライバー」なのか(「イグニッションドライバー」がないのに)。これについて、「アタックタイプだから」「主人公補正だから」と何となく思っていたが、下記動画にて、まさしくこれが正解だろうと納得の説明がされていたので紹介させていただきます。
動画の作成者は、「レオトイ」さん。上記動画から、一部抜粋と意訳すると、
イグニッションダッシュは、優秀なアタックタイプドライバーであるがゆえに、「使いたいと思わせる」ドライバー。一方で、その優秀さである「相手と確実にぶつかれる」という特性は、裏を返せば「バーストされるリスクが高い」ドライバーということでもある。高額商品であり、電動というロマン溢れるギミックからも、「使いたい」「活躍させたい」ドライバーであるのに、すぐバーストされてしまっては、ガッカリ、誰も使わない。だから、通常ロックではなく、初めからダッシュ化し、バースト耐性の高いドライバーとしてリリースされた。
なるほど。たぶんそうだ。
(…余談だが、私はこのレオトイさんの動画を観て、ベイブレードを始めた。今も毎回動画が更新されるのを楽しみにしている。)
■回っているところ
なお、イグニッションダッシュの電動ギミック発動中は、下の写真のようにLEDが点灯する。
■使ってみて感じたこと
◯イグニッションダッシュ最高
レガリアジェネシスのハイブリッドの時にも書いたが、やはりロマンがあるパーツは面白い。しかも、ハイブリッドもそうだが、ロマンに終わらず実用性も十分。ハイブリッドと比較すると、見た目はほとんど同じなのに、モーターの回転方向だけで見事に差別化されているのが素晴らしい。アタックタイプの電動ドライバーとして個性を確立している。
◯インペリアルは手動で覚醒させがち
レギュレーション的にどうなのか気になるところではあるが、事実として、手動で覚醒させることができ、かつ、覚醒が使い込みによるものか手動によるものか、おそらく判別がつかない。大会等でのオフィシャルな使用はともかくとして、個人で楽しむ分には、3形態のうち自分の好きな状態を選択できるというのは、メリットだと思う。
◯ロックが緩い
アタックタイプのレイヤーとしては、おそらく異例なほどロックが緩い。前述したように、妥当な調整だとは思うが、最初に組んだ時には驚いた。
◯デフォルトのカスタマイズで使いたい
主人公機っていうのもあるし、レイヤーとドライバーの相性が良い(アタックタイプとして強力だけどロックが緩いレイヤー×ロックが固いだけじゃないアタックタイプのドライバー)からでもある。
■総じて
何度も回したくなるベイ。価格相応の、愛せるベイ。
以上、インペリアルドラゴン.Ig'でした。
プライムアポカリプス.0D.Ul'
~はじめに~
この記事を含む、本ブログの文章構成等について、了承いただきたい事項があります。
下記記事内、「~はじめに~」の記載を予めご了承の上、この記事をお読みいただけますと幸いです。
https://omochadaisuki.hateblo.jp/entry/2019/12/28/141016
以下、本題。
もはや毎年恒例となった、クリスマス商戦に向けた高価格帯セット商品の2019年版、「GT改造(ガチンコカスタマイズ)セット」に収録された、GTシリーズ2大ラスボスベイのひとつ。ベイブレード「バースト」なのにバーストしない、「無限ロック」機構搭載ベイ(余談だが、前シリーズ「超Z」にて、同じ位置付けのセット商品「超Z改造セット」及び同時発売の「超Zヴァルキリー.Z.Ev」にて、これも「バーストしない」を謳う「超Z覚醒」機構が登場している。それでいくと、次期シリーズでも同時期[10~11月頃]に、また新しいアプローチでの「バースト無効化」機構が登場するのかもしれない。楽しみ。)。
■パーツ構成
<レイヤー:プライムアポカリプス>
「無限ロック」機構搭載レイヤー。アタックタイプ。無限ロック機構搭載の都合か、GTレイヤーシリーズの中では異例の、これ以上分解できない構造になっている(アニメ劇中にて、「チップ・ウエイト・ベース一体型のGTレイヤー」と表現されていたと思うが、それはもはや超Zレイヤーではないのか、とは誰もが思っている筈)。
デザインについて。「レイヤー中央を巨大な剣が貫いている」「剣の切先が攻撃時の打点になっている」点で、過去シリーズに登場した「エクスカリバー」を想起させる。
(手元にある)歴代エクスカリバーと。右から、ゼノエクスカリバー、ジークエクスカリバー、バスターエクスカリバー、プライムアポカリプス(初代エクスカリバーは未所持)。こうして並べてみると、同じ「剣モチーフ」と言っても、印象が異なることに気づく(もっと似ていると思っていた)。歴代エクスカリバーの剣はシャープなのに対し、プライムアポカリプスの剣は大剣といった感じの幅広のフォルム。加えて、プライムアポカリプスは切先と剣身が物理的に分離しているように見える(実際はひとつながりのパーツだが、段差でそのように見えてしまう)ことにも起因していると思われる。
無限ロックの仕組みについて。
レイヤー裏面。写真中央のロック部分が、ドライバーを保持したままフリー回転する構造になっている。それによって、レイヤーは、条件(後述)が整わない限り延々と回り続けるだけで、バーストに至らない。ちなみに、同じ無限ロックでも、プライムアポカリプスはレイヤーの回転にクリックが入っている(カチッ、カチッと止まる箇所がある)のに対し、レガリアジェネシスはクリック無し(手動でレイヤーを回すと、ヌルッと動く感触)。
無限ロックが解除される条件について。
写真中央の突起部分が独立したパーツになっており、これが押し込まれた状態になると、フリー回転ロックパーツの回転が固定される。その状態でレイヤーにダメージを加えると、バーストされる。ただし、この突起が押し込めるのは、
レイヤー中央部分が赤いときだけ。
ここが赤くないとき、突起パーツは押し込めない構造になっているため、無限ロック状態になる。なお、赤くなるタイミングは、レイヤーが1回転する間に2回ある。
突起パーツが押し込まれた状態。
まとめると、無限ロックレイヤーをバーストさせる条件は、
①レイヤー中央部のマークを赤にさせる(まで攻撃を加える)
②「無限ロック解除スイッチ(突起パーツ)」に攻撃を加える
この2つの条件が整ったとき、無限ロック状態が解除され、バーストされる。が、当然、狙ってできることではない。攻略法(あくまでバーストフィニッシュにこだわるなら)としては、とにかく相手と接触する回数を増やすように、ドライバーとシュート方法を選択することかと。
重さは約26g。
<ディスク:0(ゼロ)>
フレーム対応のコアディスク。重量があり(コアディスクの中では、後発の00[ダブルオー]に次ぐクラス)、形状もバランスが整っているので回転が安定する印象。再録されまくりの優秀なパーツ。
重さは23g台中盤。
<フレーム:ダガー>
大きな2つの刃で攻撃をサポートするフレーム。エクスカリバーを想起させるプライムアポカリプスに、ダガーフレームの組み合わせは、コンセプト的にベストマッチ(ダガーフレームの初収録は、「超Zトリプルブースターセット」の色違いZアキレスだが、実質、バスターエクスカリバーの強化パーツの位置付けだった印象。アニメでバスターエクスカリバーに装備されていたようなので[当時の私はアニメ未チェックだったが])。
重さは2g台中盤。
<ドライバー:アルティメットリブートダッシュ>
アタックタイプのギミック系ドライバー「アルティメットリブート」が、ダッシュ化(ロック部分のバネを固いものに変更)されて、新パーツとして収録。
ギミックについて。一言で言えば、2度暴れる(だから、リブート=再起動)。
シュート直後~序盤は、遠心力により写真矢印部分のパーツが外側に開く。それと連動し、中央の赤い細めのフラット軸が飛び出すため、それによって適度に暴れる。
中盤~終盤、遠心力が弱まると、開いていたパーツが閉じる。それに連動して、飛び出していた軸が引っ込む。このとき、軸の根元部分が巨大なホールフラット軸としてスタジアムに接触する。更に、この部分がラバー素材のため、スタジアムを強力にグリップし、より大きく暴れる。
重さは、8g台中盤。
■回っているところ
写真では、動き回らず写真が取れるよう、プライムアポカリプス.0.Brの組み合わせで回している。余談だが、バーストされない無限ロックとベアリングドライバーの相性は、プライムアポカリプスに限っては、確かにバーストはしないが、そこまで凶悪ではないという印象。理由は、レイヤーの形状が楕円に近いからか、スタミナにやや難ありのため。ベアリングの粘りを最大限生かしきれない。
■使ってみて感じたこと
◯全然バーストされない
レガリアジェネシスと違って。レイヤーがバーストされる条件が揃っても、ドライバーがダッシュ系だからか、最後の一撃がよほど強く決まらないとバーストされない印象。謳い文句どおりの性能。
◯相手をバーストもしない
エクスカリバーを想起させる見た目から期待していたが、使ってみた感じ、相手をバーストすることは少ないようで、残念。。。やはり無限ロックのいなしは、自分自身の攻撃もいなしてしまう印象。
◯アルティメットリブートはロマン
良くも悪くも(ロマン肯定派。強さが伴っていないとしても)。ギミック自体は確かに発動している(動きの変化でわかる)。が、序盤の細めのフラット軸では暴れ方が大人しく、中盤~終盤のラバーホールフラット軸では、スタミナ消耗により、やはり大人しめの暴れ方。「2度暴れる」のは確かにそうなのだけれど、アタックタイプとしては力強さが足りない印象。
◯カチャカチャ触るのが楽しい
レイヤーもドライバーもギミック系なので、回さずとも触れていじるだけでも楽しい。無限ロックを延々と回したり、アルティメットリブートを手動で開閉して軸の伸縮を眺めたり。
■総じて
同時収録のレガリアジェネシスと比較すると、「電動ドライバー」のインパクトこそ無いものの、無限ロックの仕上がりはプライムアポカリプスに分がある(レガリアジェネシスは、条件が揃ってなくてもバーストする)ので、総合的な満足度は同等に思えた(ただ、仮に、どちらかしか買えないと言われたら、即断でレガリアジェネシスを選ぶ。やはり電動ドライバーに触れたい気持ちは何にも勝る)。強さはそこそこだけど、愛着の湧くベイといった印象。レガリアジェネシスと同時収録でなければ、もっとインパクトがあったかもしれない、と思う。愛着がある分、ちょっと可哀想な立ち位置にいるベイに思えてきた。私は好き。
以上、プライムアポカリプス.0D.Ul'でした。
レガリアジェネシス.Hy
~はじめに~
この記事を含む、本ブログの文章構成等について、了承いただきたい事項があります。
下記記事内、「~はじめに~」の記載を予めご了承の上、この記事をお読みいただけますと幸いです。
https://omochadaisuki.hateblo.jp/entry/2019/12/28/141016
以下、本題。
もはや毎年恒例となった、クリスマス商戦に向けた高価格帯セット商品の2019年版、「GT改造(ガチンコカスタマイズ)セット」に収録された、GTシリーズ2大ラスボスベイのひとつ。ベイブレード「バースト」なのにバーストしない、「無限ロック」機構搭載。だけでなく、「モーター内蔵電動ドライバー」も搭載という、巨大なインパクトを2つも引っ提げて登場。発売前から大きな話題と期待を集めていたベイ(公式=タカラトミーモールWebサイトにて、掲載初期は写真が伏せられていたが、付属物の「LRボタン電池3個使用」や、「レイヤー・ディスク・ドライバーの数が合わない」ことから「ついに電動ドライバーが来る!しかも初のディスク一体型ドライバーで!」と誰もが予想し、期待を膨らませる、情報の小出しの仕方がうまい。ニクい)。
■パーツ構成
「無限ロック」機構搭載のディフェンスタイプのレイヤー。そのせいか、GTレイヤーシリーズの中では異例の、これ以上分解できない構造になっている(アニメ劇中にて、「チップ・ウエイト・ベース一体型のGTレイヤー」と表現されていたと思うが、それはもはや超Zレイヤーではないのか、とは誰もが思っている筈)。ちなみに、シールは一枚もなく、全て塗装。美しい。。。
無限ロックの仕組みについて。
レイヤー裏面。写真中央のロック部分が、ドライバーを保持したままフリー回転する構造になっている。それによって、レイヤーは、条件(後述)が整わない限り延々と回り続けるだけで、バーストに至らない。ちなみに、同じ無限ロックでも、プライムアポカリプスはレイヤーの回転にクリックが入っている(カチッ、カチッと止まる箇所がある)のに対し、レガリアジェネシスはクリック無し(手動でレイヤーを回すと、ヌルッと動く感触)。
無限ロックが解除される条件について。
写真中央の突起部分が独立したパーツになっており、これが押し込まれた状態になると、フリー回転ロックパーツの回転が固定される。その状態でレイヤーにダメージを加えると、バーストされる。ただし、この突起が押し込めるのは、
レイヤー中央部分が赤い状態のときだけ。
ここが赤くないとき、突起パーツは押し込めない構造になっているため、無限ロック状態になる。なお、赤くなるタイミングは、レイヤーが1回転する間に2回ある。
まとめると、無限ロックレイヤーをバーストさせる条件は、
①レイヤー中央部のマークを赤にさせる(まで攻撃を加える)
②「無限ロック解除スイッチ(突起パーツ)」に攻撃を加える
この2つの条件が整ったとき、無限ロック状態が解除され、バーストされる。が、当然、狙ってできることではない。攻略法(あくまでバーストフィニッシュにこだわるなら)としては、とにかく相手と接触する回数を増やすように、ドライバーとシュート方法を選択することかと。
重さは、26g台中盤。
<ドライバー:Hy(ハイブリッド)>
モーター内蔵電動ドライバー。内部には、モーターの他に、電池(ボタン電池)、IC、加速度センサー等が入っており、そのスペースを確保するためか、ディスク一体型ドライバー(ベイブレードバースト初)。
軸先の形状は、細めではあるがディフェンスタイプらしいボール形状。この軸がモーターによって(ベイ全体の回転から)独立して回転することで、独特の動き(後述)をする。
軸の側に電源スイッチがある。ちなみに、OFFでシュートして遠心力でスイッチがONになる、というようなことはなかった。
動きについて。
モーター発動中(発動時間については後述)は、スタジアム外周のフチに沿って、延々と外周を周回し続ける(ボール形状軸なのに)。このときスピードは、アタックタイプのドライバー(ボルカニック、覚醒ヴァリアブル、等)ほどではなく、ややゆっくりとしたスピードで周回する。GTシリーズ初期頃に動画が出回り話題になった、「覚醒Vl'」に似た動きともいえる。
モーターの発動時間は、シュートの強さによって3パターンのいずれかに決まる。以下、実際に計測した結果。なお、結果の見方は、
[開始タイミング:シュート後●秒経過したとき]~[終了タイミング:同●秒経過]→発動していた時間。
◯強シュート…3秒~40秒(約37秒間)
◯中シュート…3秒~24秒(約21秒間)
◯弱シュート…12秒~18秒(約6秒間)
なお、シュートの強さは、具体的な数値等で定義したものではなく、感覚に基づく。結果として発動時間が明確に異なることから、帰納法的に後付けで定義した(「これは、強シュートだったんだな」と)。
ロック部分の側に、軸の回転方向切り替えスイッチがあり、これによって左右どちらの回転でも、電動の恩恵を受けられる。ちなみに、敢えてレイヤーの回転方向と逆回転にもできる(メリットがあるかは疑問だが)。
重さは、38g台後半。これが重いのか軽いのかと言うと、
おそらく最重量級の組み合わせであろう、00W.Ω(ダブルオーウォールオクタ)には及ばないけれど、
0.Ω(ゼロオクタ)よりは少し重いくらい。
■回っているところ
写真では、動き回らず写真が取れるよう、レガリアジェネシス.0.Brの組み合わせで回している。本来の組み合わせ(Hyドライバー)では、緑色のLEDがモーター発動中は点灯、非発動時間は点滅しているのが見える(とてもキレイ)。余談だが、バーストされない無限ロックとベアリングドライバーの相性は、レガリアジェネシスに限っては、思ったほど良くはない。理由は後述。
■使ってみて感じたこと
◯電動ドライバー最高
これはもうそのまま。夢が現実になった、って感じ(個人的には、ガラケーから初めてスマホに触れたのと同じくらいの衝撃を受けた)。強さに関しては、どちらかといえば強い(スピンフィニッシュ)くらいの印象だが、電動ギミックがとにかく楽しい。バトルするだけでなく、単体で回して眺めるのも楽しいし、回さずとも電源ONにしたときの起動動作で軸が「キュイーン、キュイーン」と回る音が聞きたくて、意味もなく電源ON/OFFを繰り返してしまう。
◯けっこうバーストされる
無限ロック機構と銘打たれているわりに、わりと普通にバーストされる印象。しかも無限ロック解除の条件が整ってのことではなく、レイヤー中央のマークが赤くなっていないのにバーストが起こる。個体差の可能性はあるとしても(検証のためにもう1個、とはいかない。高額セット商品だから)、そうでなければ、おそらくレイヤーのフリー回転にクリック(プライムアポカリプスのような)がないことが要因と思われる。クリックがないため(相手にダメージを与えるためには、ある程度踏みとどまる必要があることから)、レイヤーのフリー回転を、敢えてロック部分と摩擦が強めになるように調整されている印象。それによって、レイヤーの独立突起パーツが押し込まれなくても、レイヤーとロック部分の摩擦によってロック部分が固定され、バーストが起こっているものと思われる。個体差でなく、仕様だとすれば、謳い文句どおりの仕様でないのは残念。
■総じて
無限ロックの仕上がり(あくまでレガリアジェネシスの話。プライムアポカリプスは、別途記事を書く予定だが全然バーストしない)には多少疑問があるものの、新しいギミックと電動ドライバーという2つの革新的な要素には、実際に触れてみるとやはりワクワクさせられる。また、見た目については、レイヤーにシールが無く全て塗装で表現されていたのは、元のデザインをさらに美しく際立たせており、愛せる。総合的にみると、完全無欠ではないが、とても愛せるベイ。
ビッグバンジェネシス.0.Ym
~はじめに~
この記事を含む、本ブログの文章構成等について、了承いただきたい事項があります。
下記記事内、「~はじめに~」の記載を予めご了承の上、この記事をお読みいただけますと幸いです。
https://omochadaisuki.hateblo.jp/entry/2019/12/28/141016
以下、本題。
無限ロック機構搭載ベイ「ジェネシス」の後継機。
昨年(2019年)10月に、「無限ロック」&「モーター搭載電動ドライバー」という巨大なインパクトを2つも引っ提げて登場した「レガリアジェネシス」が、早くも(2020年1月25日発売。前世代機発売から約3ヶ月)進化して登場。
左から、前世代機:「レガリアジェネシス(GT)」、「ビッグバンジェネシス(GT)」。色合い、形状が大きく変わって見えるが、よく見ると共通の部分も多い。こうして並べて見ると、「進化」(進化前・進化後)というより、「異なる特性を持つよく似た双子」という印象を受ける。
■付属のパーツ
<レイヤー:ビッグバンジェネシス>
前世代機のレガリアジェネシスレイヤーと同じく、一般的なGTレイヤーと異なり、これ以上分解することができない構造(アニメ劇中では、「チップ・ウエイト・ベース一体型のGTレイヤー」と呼ばれていたと思うが、「それはもはや超Zレイヤーではないのか」とは、誰もが思っているはず。だが、パッケージにはレガリア同様「GT」のマークがある)。前世代機のレガリアジェネシスと、形状・色合いが大きく異なる。
形状については、レガリアジェネシスが「スタミナ寄りのディフェンス」といった感じの丸みを帯びたデザインであるのに対し、ビッグバンジェネシスは「アタック寄りのディフェンス」といった感じのとげとげしいデザインとなっており、変化を感じる。
色合いについては、レガリアジェネシスの「白」から「紫」(と一部「赤」)への変更となっており、ある意味、形状よりも印象が大きく違って見える(ビッグバンジェネシスのこの色については、リーク画像が出回った当初、レガリアとのあまりの違いに、悪い意味で「こ、これは…」と思ってしまった。しかし、実物を手に取ってみると、これはこれで禍々しくてかっこいい、と思ってしまっているのだから不思議)。
共通部分としては、一般的なGTレイヤーのガチンコチップにあたる部分とウエイトにあたる部分。ガチンコチップにあたる部分は、金色の塗装個所を変えることで、一見すると別物に見えるように工夫されている(ビッグバンの方をよく見ると、金色の塗装がレリーフの成型と一致しない位置で不自然に途切れていることがわかる)。
<アーマー:ビッグバンアーマー>
ビッグバンジェネシスレイヤーに付属するパーツでありながら、取り外して一部のベイ(レガリアジェネシス・プライムアポカリプス)を強化する共通パーツでもある(リヴァイブフェニックスのリヴァイブアーマー、デッドフェニックスのデッドアーマーに続き、タカラトミーは、このポジションのカテゴリを正式に「アーマー」と呼ぶことにしたのかもしれない)。
ビッグバンジェネシスレイヤーに装着したところ。
効果について。アーマーが特定の位置にあるとき、無限ロックレイヤーの中央部が赤い時(バースト可能時)でも、バーストされずに無限ロック状態を維持する。
アーマーの刃がこの位置にあるとき、
レイヤーの「無限ロック解除スイッチ」(カウンター刃)に内部で干渉し、スイッチが押し込まれない。
それでは、絶対にバーストされないかというと、その攻略法は(一応は)ある。
アーマーの刃は、攻撃を受けると写真のように一段階後退する。このとき、
レイヤーの「無限ロック解除スイッチ」が押し込める(アーマー無しと同じ)状態になるため、この状態で無限ロック解除の条件が揃えば、バーストされることになる。
まとめると、ビッグバンアーマーを装着した無限ロックレイヤーのバースト条件は、
①ビッグバンアーマーを後退させる(まで攻撃を加える)
②中央部のマークを赤にさせる(まで攻撃を加える)
③「無限ロック解除スイッチ」に攻撃を加える
の3つが揃うことでバーストさせられることになっている(が、1回のバトルの間にこの3つの条件が揃う確率はというと…。それまでにオーバーかスピンで決着がつくことがほとんどだと思われる)。
重量は、アーマー無しで27g弱、
アーマー装着すると、なんと31g弱。
超Zシリーズ最重量のパーフェクトフェニックスでさえ27~28gだったのを大幅に超えて、おそらく現段階で最重量と思われる。
<ディスク:0(ゼロ)>
フレーム対応コアディスクの中でも、重量級に位置するディスク。再録されまくりの優秀なパーツ。
<ドライバー:Ym(ヤードメタル)>
中央のフリー回転ボール軸とそれをリング状のガードパーツが囲むディフェンス系ドライバー「ヤード」が、ボール軸がメタルボールになって強化された新パーツ。
メタル化の恩恵を具体的に挙げると、
◯重量増加
◯それに伴う低重心化(による回転の安定化)
◯摩擦力の低下(による回転時間増加)
重量について、
基になったヤードが7g台前半、
ヤードメタルは約9gと、2g弱程度の増加。
ちなみに、身近にある2gのものといえば、
かつお節の小分けパック(メタルって想像より重くない、って思った)。
重心については、次の摩擦力と併せて、「回転時間(持久力)の伸び」で検証した(と言うのも、私が理系に疎いため、重心の測定・表現方法、摩擦力・摩擦係数等についてよくわからないため)。なお、計測条件は、
◯シューター:ベイランチャーLR
◯シュート力:全力
◯測定結果:小数点以下切捨
まず、ビッグバンジェネシス.0.Ymは、
1回目…1分30秒
2回目…1分23秒
3回目…1分20秒
平均…1分24秒
次に、ビッグバンジェネシス.0.Yrは、
1回目…1分15秒
2回目…1分16秒
3回目…1分16秒
平均…1分15秒
よって、メタルボール化による回転時間の伸びは、約9秒増加。
■使ってみて感じたこと
◯ほんとバーストしない
これはもうほんとそう。何度か(何十回か)回してみて、一度もバーストしなかった。やはり、バーストに至るまでにクリアしなければならない条件が厳しい。第一段階の「ビッグバンアーマーを後退させる」ことすら、アーマーのロックがかなり硬いため、難しい。前世代機のレガリアジェネシスが、条件が揃ってなくてもバーストされることが多い機体だったのと比較すると、謳い文句が確実に実現されている。
◯かといって絶対勝てる訳ではない
バーストされないということは、バーストフィニッシュでは負けない、ということであって、オーバーやスピンで普通に負ける。これは、無限ロックのせいで自分のアタックを自分でいなしてしまうため、アタックが弱く、相手をオーバーやバーストにまで持っていけない。そうなると持久戦になるが、スタミナは強くない(これも無限ロックの「いなし」がスタミナを削っている印象。加えて、ヤードメタルのリングパーツの突起のせいで終盤に粘れない)ため、スピンフィニッシュは相手に持っていかれることが多い。
◯でもやっぱり見た目がカッコイイ
これはレイヤーだけでなく、ドライバーも。クリアパープルにメタルボールのシルバーが非常にクール。つい色んな角度から眺めてうっとりしてしまう。
◯「パーツ取り」と言うほどではない(デッドフェニックスと比較して)
超Zシリーズで同様のポジションだったデッドフェニックスが、実質リヴァイブフェニックスをパーフェクトフェニックスに強化するためのパーツ取り要員であったのに対し、ビッグバンジェネシスは、良くも悪くもパーツ取りと言うほどではない。良く言えば、デフォのカスタマイズ、あるいはそこからビッグバンアーマーを外した状態でも、そこそこ勝てる。悪く言えば、外したビッグバンアーマーをレガリアジェネシス・プライムアポカリプスに着けたとき、そこまで劇的に強くなる訳ではない(パーフェクトフェニックスほどではない)。プライムアポカリプスは、もともとほとんどバーストしないためあまり強化された印象がなく、レガリアジェネシスは、ビッグバンアーマーを着けても、条件が揃ってなくてもバーストされる。
■総じて
決して強くはない(デフォだと)が、見た目のカッコよさと、ギミックの面白さ(回していなくても、ついカチカチと無限ロックをいじって遊びたくなってしまう)で、とても愛せるベイ。
以上、ビッグバンジェネシス.0.Ymでした。