ベイブレードを愛しています、妻の次に

ベイブレードバーストの記事、読みたいけど探してみると意外と少ないようなので、自分で書くことにした。

マスターディアボロス.Gn

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~はじめに~

今回の記事(及び今後の同種のレビュー記事)は、私の好きなブログ「かたかけぽしぇっと(https://katakake.com/?p=10908)」から、文章構成等を大いに参考にしております。理由は、ブログ初心者の私が「自分ならどんな記事を読みたいか」を考えたとき、真っ先に「かたかけぽしぇっとのような記事にしたい」と思ったから。加えて、かたかけぽしぇっとにおいて最近、ベイブレードの記事が書かれておらず、私自身、最新ベイのレビューをかたかけぽしぇっとの語り口で読みたいと常々思っており、「ならば自分で同じように書いて自分で読めばいいのではないか」と思ったからです。もう一点付け加えさせていただくと、当ブログは著者の営利を伴わないものであることも判断材料の一つです。

【2020年2月6日追記】該当ブログの著者様に、参考にさせていただいていることについて、ご承諾をいただきました(こちらの勝手な申し出にも関わらず、丁寧にご対応いただきました)。改めて、ブログかたかけぽしぇっとと同じくらい、読む人の楽しみになるようなブログにしていこうと思います。

 

以下、本題。

 

 

両回転対応GTチップ搭載ベイ「ディアボロス」の新型。

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シリーズ前半に登場したライバル機の後継機が、このタイミング(同年末)で登場するというのは、前々シリーズである「神(ゴッド)」の「レジェンドスプリガンスプリガンレクイエム」を彷彿とさせる(当時の自分はベイブレードやっていなかったけど)。例年、シリーズ最強クラスの機体が出るこのタイミング。そこで発売されるベイがライバルの新型機というのは、過去に使われた演出と同じと言えど、やはりアツい。

 

■歴代ディアボロスシリーズと

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左から「ベノムディアボロス.Vn.Bl」「マスターディアボロス.Gn」。

こうして並べて見ると、どちらが後継機でどちらが前世代機かわからなくなってしまう。それほどに、前世代機「ベノムディアボロス」のデザイン(後継機と見紛う程の力強さ)も優れていたことを、改めて実感。とはいえ、今回の「進化」は、「両回転」へのアプローチの変化という性能面が大きい点、加えてこの「変化」は「明らかに進化」である(後述)という点を踏まえれば、総合的に見ればやはり「マスター」こそ後継機であるという確信を持てる機体となっている。

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■付属のパーツ

GTチップ:ディアボロ

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前世代機「ベノムディアボロス」のGTチップ「ディアボロス」と同名。「前世代機のものと同名でありながら性能が異なるパーツ」という点は、対を為す主人公機「ドラゴン」と同じ(エースドラゴン/インペリアルドラゴン)。しかし、その「性能の差分」の大きさは、ディアボロス(ベノム版~マスター版)の方が大きい

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左から、「ベノム版:ディアボロス」「マスター版:ディアボロス」。「ベノム版」の特徴であった「ウエイト一体型」は、「両回転対応」という点についてフォーカスしたとき、回転方向が左右どちらのベースにも対応可能ではあるが全てのベースに対応できる訳ではないという側面があった(ウエイト一体型ベース[ロード、インペリアル]への取付不可)。今回「マスター版」になり、ウエイト一体型でなくなったことにより、本当の意味であらゆる全てのベースに対応可能になった。また、ウエイト一体型でなくなったことで、「ベノム版」でできなかった、ウエイトとのカスタマイズも可能になり、その点でも「万能性」が向上したと言える。

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ロックの形状は、爪の左右で山を交互に配置することで「5段階ロック」となっている。この点、「ベノム版」と差別化されていることは元より、先述の「全ベース対応」という特徴を同じくする「スプリガン」チップとも差別化されている。

 

ベース:マスター

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リバーシブル仕様とすることで、左右両回転にモードチェンジ可能なベース。写真上の右回転モードと、写真下の左回転モードで、見た目も大きく変わる。変わるのは見た目だけではなく、右回転モードでアッパー形状である刃が、リバーシブル仕様(要はそのまま反転するので)により左回転モードではスマッシュ形状に変わる。加えて、ベース外周中央付近の金色のメタルパーツ(右回転モードでは外周の2頭の竜の首付近の金色がそれ)が、右回転モードと左回転モードで位置が変わることにより(右:外側寄り、左:内側寄り)、重心も変化するとされている(これについては、それほど差は無いのではないかと個人的には思っている。実際は同一のメタルパーツが、表面に現れる部分が違って見えるようデザインされているだけだから)。

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写真上、新旧右回転モード。写真下、新旧左回転モード。最も大きな違いは、この左右モードチェンジが同一バトル中で行えるようになったこと。「ベノム版」の左回転モードであった「イレイズディアボロス」は、正確には「モードチェンジ」ではなく「カスタマイズ」であり、同一バトル中にこれを行うことはレギュレーション違反であり不可能であった(アニメ劇中で主人公:ドラムのライバル:デルタが、あまりに当然のようにこれを行っていたので最近まで気付きもしなかったが)。これが前述した、ベノムとマスターでの「両回転へのアプローチの変化」が「明らかに進化」であると言える理由。

 

ドライバー:ジェネレート

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ディスク一体型ドライバー。現状、電動ドライバー(ハイブリッド、イグニッションダッシュ)以外でディスク一体型は初登場。軸先形状が、遠心力連動ギミックによって変形する。さらに遠心力連動ギミックが重心変化とも連動している上に、加えてロックの硬さにも連動するという、連動てんこもりパーツ。

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遠心力連動ギミック自体は、過去に発売された「リブート」系ドライバー等と構造はほぼ同じ(「開く/閉じる:引っ込む/飛び出す」の関係で言えば、「タワー」ドライバーが最も近い)。停止~低速回転時は写真上のように閉じた状態のパーツが、高速回転時は写真下のようにスライドして開く。これと連動して、軸先が伸縮する。

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低速回転時は写真上のように尖ったシャープ軸が飛び出していることによって「持久」的挙動となる。高速回転時は写真下のようにシャープ軸が引っ込むことで太めのホールフラット軸となり「攻撃」的挙動となる。これにより、シュート直後~中盤は「攻撃」モードでスタジアムを暴れ回り、中盤~終盤は「持久」モードでスタジアム中央にとどまり安定した回転を行う。これに加えて、前述の遠心力連動ギミック「重心変化」「ロックの固さ変化」が伴う。遠心力で開閉するパーツにメタルが仕込まれており、高速回転時開いているときは外側に重心があることでより攻撃力を強化低速回転時に閉じているときは内側に重心があることでより回転力=持久力を強化角運動量保存則というらしい)する。さらに、高速回転時にシャープ軸が引っ込む際に、ロックのバネを下から押し上げることで固くする効果もある(「パワー」ドライバーと同様の構造と思われる)。遠心力に連動したこの3つの特徴が、「攻撃」「持久」に対しそれぞれ適切に組み合わさり、相乗効果を生んでいる(すなわち、「攻撃」モードでは「暴れまわる」と同時に「外重心で攻撃力強化」となることに加え「バースト耐性強化」でより思い切った攻撃が可能、「持久」モードでは「スタジアム中央で安定した回転」をすると同時に「内重心で回転力強化」となることで更に持久特化する)。その極めて高水準の「機能美」には、感動すら覚える。

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写真上:攻撃モード。写真下:持久モード。モードチェンジが目で見てわかるレベルで動きが変わる(加えて、切り替わる際に「カチャッ」という音がするのだが、これが今まさに切り替わったんだという満足感のような快感がある)。また、攻撃モード時はスタジアム外周をきれいに(外壁に衝突することなく)高速で周回するので、単体で回して遊ぶ際も眺めているだけで楽しい。さらに、持久モードに切り替わるタイミングの調整(遠心力ギミックのバネの強さの調整)が絶妙。ある程度回転力に余力のある状態で持久モードに切り替わるため、モードチェンジ後は持久タイプとして十分な回転時間がある。

 

シューター:ロングベイランチャーLR

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左右両回転を目玉とするベイに付属するのが、左右両回転対応かつ現状最も強いシュートを打てるランチャーというのが、これまた理に適っており、セット商品として完璧なコンセプトを感じる。カラーリングは全体がブラッククリアにポイントでブラックというのも、非常にカッコイイ。なお、今回このランチャー専用のステッカーが付属しているのだが、個人的にこれは貼らない方がカッコイイと思ったため、貼っていない。ランチャーに関して、唯一惜しまれるのは、アニメ劇中(39話)でマスターディアボロスを引っ提げて復活したデルタが使っていたランチャーがこれではなかったこと。

 

■使い勝手

 単体として

何度か手持ちのベイと対戦させてみた感じでは、「アタック寄りのバランスタイプ」としてかなり強い部類に入る印象。特に、攻撃モード時の「オーバー力」が強い。攻撃モードのジェネレートドライバーの動きが良いのだろうし、それがマスターディアボロスレイヤーと相性がいいような気もする。また、バースト耐性が非常に高いように感じた。ロックの山自体はそれほど高くないが、ジェネレートドライバーの「遠心力連動ロック強化」のおかげか、ロックがほぼ進まない。両回転性能については、左回転にした際の低速バーストも十分可能。これについては、左回転時に刃の形状がスマッシュ形状(下方に伸びる)になる効果が大きいように思う。ジェネレートドライバーがギミックの分、高さのあるドライバーであるが、レイヤーのスマッシュ形状により低い相手にもしっかりと刃を当てに行ける。同一バトル中に右回転アタックか左回転アタック(低速バースト含む)かを選択できることで、戦略の幅の広いベイであると言える。

 

前世代機:ベノムディアボロスと比較して

「強さ」「戦略の幅」の両面で明確に強化されたと言っていい。強さについて言えば、ベノムが「ギミックとそれによる『楽しさ』重視」のベイであったことが否めない分(特にバレットドライバーの影響で)、マスターではギミックが「強さ」にもつながっているため、当然マスターの方が強い(マスターはその上で「楽しさ」も両立させている)。戦略の幅に関しては、先述のとおり、同一バトル中に左右回転の選択が可能になったことによる差が大きい。

 

同系統機:ロードスプリガンと比較して

「あらゆる全てのベースに対応したGTチップ」「同一バトル中に左右回転の選択が可能」という特徴を同じくするレイヤーであるロードスプリガンと比較すると、「強さ」「戦略の幅」両面でスプリガンに軍配が上がるように思われる。理由としては、戦略の幅が広く、それが強さと直結していることによる。マスターディアボロスの左右回転切替は、正確に言えば「右回転アタック」「左回転アタック」の2種類の選択である。一方、ロードスプリガンは、一見同じ2モード切替のように見えて、ラバーを攻撃に使うか持久(回転吸収)に使うかの選択(相手の回転方向に影響される)により戦略的に見れば4種類での運用が可能である。相手の回転方向が右のとき、ロードを右回転にすればラバーでバーストを狙う「右回転アタック」、左回転にすればラバーで回転吸収を狙う「左回転スタミナ」。同じことが、相手の回転方向が左のときにも言え、「左回転アタック」「右回転スタミナ」が加わることで、実質4種類のモードを備えていると言える。

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ただ、マスターディアボロスが全ての面でロードスプリガンの下位互換かというとそうでもなく、写真のように「重量」で勝る点と、「アタック」運用にフォーカスして比較した際の性能はロードスプリガンが(ラバーの量からくる期待値の割に)そこまで高くない点で、マスターディアボロスにも十分な価値があると思われる。

 

■最後に

総じて、「強さ」と「楽しさ」を両立した、非常に満足感の高いベイ。

以上、マスターディアボロス.Gnでした。

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